こんにちは。本の虫さいどです。
今回は、今月読んだ本の中でおすすめの本を三冊紹介します。
それぞれの本に「こんな人におすすめ」をつけたので、選ぶ参考にしてみてください。
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革命のファンファーレ 現代の広告とお金 西野亮廣
さいどメモ
この本では、著書である「えんとつ町のプペル」の作り方、売り方をたたき台にしてこれからのものの売り方、現代において価値のあるものを論じています。
個人的になるほどと思ったところは、お金ではなく信用を稼げという考え方ですね。
西野さんは信用を稼ぐために「嘘をつかない」「意思表示をしっかりする」と言っていました。
この意見を聞くと今まで僕が持っていた西野さんに対する「芸人なのに何でこんなことするんだろう?」
という疑問が解消されました。
出たくないから、あの番組には出ない。
言いたいことは例えダウンタウンの松本さんにでもずけずけ言う。
全て信用を稼いでいたんだなと。
だから、クラウドファンディングで多額の寄付が集まる。
好感度はなくても、信用はあるから。
銀行の融資みたいなもんでしょう。
他にも、西野さんの合理的な戦略がいくつも載っており、いうなれば、現代のお金と広告の教科書です。
こんな人におすすめ
- クラウドファンディングに興味がある
- ネット社会におけるお金について知識を深めたい
読書という荒野 見城徹
さいどメモ
この本では、見城さんの人生の中で出会った本や作家さん。そしてそれらがいかに考え方を形成していったかが書いてあります。特に石原慎太郎さんや五木寛之さんからの原稿を勝ち取るエピソードは必読ですよ~
本の中で「本質的なものを読め」という言葉があります。
現代においてたくさんのビジネス書がならんでいます。
「一ヶ月で10万円稼ぐ方法」みたいないかにもなタイトルの。
その内容は実学的で確かに合理的で何をすべきかがすぐそこに書いてあります。
しかし、そうして得た知識に深みはないと言っています。結論しかないからです。
人が苦しみ、戦い、もがいた所に真に価値のあるものがあると見城さんは書いています。
自分がその本を読んで作者や登場人物の苦しみからどう感じるかが大切なんです。
なので、見城さんは古典や神話をお勧めの本として挙げています。なんだか深い。
他にもたくさんの作品が登場するので読みたい本がたくさん見つかります。
読む本に困ってる方は、まずこの一冊から始めてみてください。
こんな人におすすめ
- 読む本がわからない
- 身になる読書がしたい
岬 中上健次
さいどメモ
この本はさっきの読書という荒野で作者の中上健次さんとともに紹介されていたので手に取りました。
作者の中上健次さんは和歌山の被差別集落の生まれで、子供のいる女が、別の男のところへ行き、その男も別の女とまた子供を作って世帯を持つような、近所で家庭が複雑に絡み合う特殊な場所でした。
それはこの「岬」の中にも色濃く表れており、主人公の秋幸は異父兄弟の三人の兄と姉を持ち、秋幸の父と一緒になった後、また別れて、今の旦那(秋幸の義父)と暮らしている。
といった感じで、普通ではなかなか考えられない家庭に生まれます。
秋幸の実の父はそこでは忌み嫌われている存在で知られていて、秋幸は、自分の周りの特異な環境と自分に半分流れる血に苦しみながら生きていきます。
人物関係が複雑で慣れるまではちょっと大変です。
でも、そんなことを感じさせないくらい作者の思いというか切なさが響いてきます。
悲しくも美しい とはよく言いますが、汚らわしい差別の中にこそ美しい文が生まれるのかと考えさせられました。
こんな人におすすめ
- 美しい文章が読みたい
- 純文学が好きだ
今日の独り言
いかがだったでしょうか。
最近小説をあんまり読んでなかったのですが「岬」を読んで改めて小説ってすごいというか、いい意味でも悪い意味でも恐ろしいなと感じました。
台風が近づいているので、あまり無理な外出はなさらず本を読むのもいいのではないでしょうか。
ではでは~